VR活用研究(北九市立大学様)のご紹介

2025 / 04 / 21

私たちは、北九市立大学さまと連携し、選択行動における「オーバーロード現象」の実験環境の構築を進めてきました。開発がひと段落し、来年度より検証フェーズに移行(予定)する運びとなりましたのでここに報告します。 「選択のオーバーロード現象」とは、多くの選択肢がかえって意思決定を妨げる現象を指しますが、これまで実空間での実験には多くの制約が伴っていました。 この課題を解決するため、VR技術を活用し仮想現実空間内にコンビニエンスストアを再現しました。このVR空間では、待機列の人数や年齢構成、間隔といった細かい条件を自由に設定可能です。また、VR空間内でのアンケート機能や音響効果のカスタマイズ機能、待機列の記録機能を通じて、実験参加者の行動データをより精緻に収集することができます。 このVR実験環境は、従来の多人数を集める実験に比べて電力消費や空間的な準備が大幅に削減されるため、環境負荷を低減する技術としての機能も有しています。また、VR空間における電子商取引(EC)の未来を見据えた研究として、現実の店舗運営の工夫が仮想空間でも応用可能かを探る取り組みにつながります。 今後もVR技術を活用し、科学と社会の架け橋となる取り組みを進めてまいります。
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